ロボットをつくるのさ

 私がロボットを作ろうと思ったのは、過去にさかのぼること何年か前NHKでやってたロボコン」を見てからでした。 胸がドキドキしました。背筋がゾクゾクしました。同時にあせりもしました。なぜならそのロボコンは東京工大、 ケンブリッジ、オックスフォードなど、これらの大学がメインなのです。偏差値教育の悪いお手本であった受験生には、 夢のまた夢なのでした。
 ところで、北海道に住んでいる理系の受験生で、北海道から出たくないし、お金のかからない国公立(私立よりは) に行きたいよう、という人は北大か室工大をめざします。もちろん私もその仲間で、北大めざせ!と意気込むのですが 室工大もあやうく 、けっきょく代ゼミに1年お世話になって、ほんとにギリギリで室工大生となったのでした。
 合格通知や入学案内が届き、パンフレットをパラパラ読んでいると、なんと、ロボコンをしているではあ-りませんか! 私は運がいいのです。ところがところが、私はロボコンをやっている部ではなく、体育会系に入部してしまったのです。
 大学生は身体がなまるからスポーツしたほうがいいよ、とか、ロボコン?なにそれオタク?といった周りの人の意見が、 他人に左右されやすい私にひびきわたり、洗脳された私はさっそく体育会系の部に入部したのでした。 そこに待っていたのは、やはりハードな練習なのでした。ソフトな私には辞めるにいいだけの十分な理由で、 3日で逃げ出したのでした。
 夜は涙でまくらを濡らし、ホームシックにかかりかけた私のこころには何が必要なのでした。 そうだ!ロボコンだ!おれは何をしに室工大にはいったんだ。ロボットをつくるんじゃなかったのか。 そうさ、誰もがうらやましがる楽しい大学生活を過ごすんだ!
 そんなめったに思いつかないようなことを今思いついたので書いたのですが、とにかくこのようにして ロボットを作ることとなったのでした。